容器の気密性能試験(減圧)でよく使われる単位について

 容器の減圧試験で使われる単位にKPa(キロパスカル)と㎜Hg(ミリエイチジー)があります。

 [KPa]を[㎜Hg]に換算したい時は7.5を掛け算すれば大体の数字が出ます。近年[KPa]を標準で使うようになりましたが、計器などではまだ[㎜Hg]を使用しているものも多いです。減圧槽の計器も[㎜Hg]です。

 容器の検査ではしばしば710[㎜Hg]に計器を合せますが、これは通常気圧760[㎜Hg]から-710[㎜Hg]分を減圧している状態で、槽内の気圧は(760-710=)50[㎜Hg]になっています。減圧仕様で「減圧試験6.7[KPa]」とあれば、6.7[KPa]×7.5=50.25[㎜Hg]となり、約50[㎜Hg]です。つまり「710[㎜Hg]に計器を合せる」という意味になります。

 また、-94.6[KPa]というのもよく見かけますが、これは-94.6[KPa]×7.5=-709.5[㎜Hg]となり、約-710[㎜Hg]ですから、やはり「710[㎜Hg]に計器を合せる」という意味になります。