プラスチックは安定な物質ですが「連続して何年も屋外に」となるとさすがに分解を始めます。屋外では太陽光と水や水と熱など複合的な攻撃(ストレス)を受けますが、プラスチックは複合技に弱いからです。中でも太陽光のうち、特に紫外線が強い破壊力を持っています。紫外線等からのストレスを受けると、プラスチックは物性の低下や変色などが起こり、製品の寿命も短くなってしまいます。
この様なストレスからプラスチックを保護し、物性を安定化させるために紫外線吸収剤などの安定剤が使用されています。紫外線吸収剤は、内容物を保護するための容器の他、紫外線カットフィルムなどいろいろなものに使われています。
ボトルに関して言えば、遮光性を持たせる場合に、原料に少々入れ撹拌し成形します。化粧品容器や、紫外線に弱い内容物の場合に使われ、基本的には受注生産となります。
なお、太陽光の影響を除去する一番簡単な方法は、紫外線吸収剤の添加ではなく、黒い顔料を利用することです。黒い顔料を利用することで、紫外線の進入をカットし、内部を守ることができます。自動車部品に黒いものが多いのはこのためです。